Dギャラリーアーカイブ11


D-GALLERYアーカイブ編集者/牧村

●第6回/Dギャラリーとは一体何だったのか?

牧村/
MACさん今回で最後となりますが、長時間に渡ってのインタビューありがとうございました。当初この企画を立ち上げて、どなたに当時のお話を聞いたらよいのか?非常に迷い困りました(汗)そんな中で快く応じて頂いたことに感謝いたします。それもね当時特に売れていた人気作家のMACさんだと聞いてね、いやいやビックリでした。
MAC/
そういって頂くと非常に恐縮ですね(笑)


牧村/
今回の出演はどなたから依頼されたのですか?
MAC/
話の中に出て来たM専務を通じて連絡を頂きました。現在、M専務は会社をやめられてのんびりさせていると聞きました。当時と違ってとても穏やかですね。そんな依頼だったので私も恩のある身なので聞かないわけにはいきません。そんな経緯での参加です。
牧村/
そうですか。なるほど。じゃあ「Dギャラリーシリーズ」参加とおなじですね(笑)
MAC/
ははははっ。そうなりますね(笑)


牧村/
ところで今もMACさんは作家活動はされていますか?
MAC/
いやいや既に引退しています。結局「Dギャラリーシリーズ」のみの参加で他のギャラリーに作品は提供しませんでした。本業のデザイナーの仕事があるのでね。そちらで生計を立てています。おかげさまで結構忙しいですよ。
牧村/
そうですか。じゃあ作家として話をするのも久々ですね(笑)
MAC/
ええ、とても新鮮でしたね。もう何年も前の記憶でしたので。あの頃は良かったと思うことは以外に無いですね。懐かしむというか思い出の一部?なので、戻りたいとも思いませんしまた復活して制作したいとも思いません。そんな時代を体験できて良かった。充実した日々が送れたという満足感です。

牧村/
この「Dギャラリーシリーズ」参加がその後の仕事に良い影響を与えているのですか?
MAC/
その通りです。参加して良かったです。私が考える仕事の上達法はとにかく経験を積む事だと思います。自分がそうであるように自分でやってみて経験してみる事をどれだけやったか?で上達の速度が違うと思うのですよ。ショートカットでの上達法はないと。これはどんな仕事でも同じではないかと思います。今の私がこの年でデザイナーとして出来ているのは昔にやった数々の仕事の蓄積のおかげだと思います。尋常ではない数のデザインをこなし、また「Dギャラリーシリーズ」へも参加して作品を量産した。その実績があるからこそ、こうしてやってられるということですね。おっと!力説しちゃいましたね(汗)
牧村/
いやいや結構ですよ。本音の部分ですね。おっしゃる通りだと思います。そろそろまとめに入りたいのですが今回のインタビューでいろいろわかったことがあります。そんな経緯で参加され制作され様々な経験をされと、たぶんこれはこの「Dギャラリーシリーズ」に参加された方ひとり一人がそれぞれに様々な思いがあったのだと思います。また機会があれば今度は別の作家さんにもお話を伺いたいですね。さて、最後にMACさんにお伺いしたいのですが、Dギャラリーとは一体何だったのですか?
MAC/
そうですね、青春の1ページですかね(笑)おっとギャグですね、それでは・・・。青春という年でもないですがある種のいい経験ですね。普通にデザイナーだけをしていては出来なかった事が「Dギャラリーシリーズ」参加で出来た事ですね。作家活動をね。これは大きな経験です。それを与えてくれた「Dギャラリーシリーズ」に感謝です。ほんとうにありがとうございます!と言いたいですね(笑)確かに私は運がよくて沢山の作品が使用をされました。それで思いもよらない金額のお金も頂きました(汗)で当然、イマージュの方々やこのカタログに関わる方々からの期待の声に答える形で作品をつくることも出来た。M専務とも喧嘩も出来た(えっ?)。など普通ではできない経験をさせていただきました。それが全てです。栄光よもう一度!とは思いませんが、そんな時代もあった事を知っておいて頂きたいのです。


牧村/
MACさんらしいまとめですね。今回初めてお会いしたのですが、なにか昔からよく知っている方に思えてならないですね。というか自分に非常に近い?もしかしら私なのではないのか?なんて思う事も多々ありました。それほど考え方が似ていますね(笑)まあこれも運命の巡り合わせですね。類は友を呼ぶ。といいますから(笑)
MAC/
えっ?・・・・・・。

●編集後記

長時間のインタビュー、ありがとうございました。延べ5時間に渡ってのインタビューいかがでしたか?オフサイドにはこんな歴史があったのですが、さすがに40年もやっているといろいろな事をやりますね(笑)お話を聞いていて、その時代の熱というか何か強い想いのようなものがひしひしと伝わってきました。作り手の情熱がうまく仕事に噛み合ったのがこの「Dギャラリーシリーズ」だったのではないでしょうか?そんな事を感じつつのインタビューでした。

公開日/2016年08月08日



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