No.13 空と雲


脇道映画館 〜わたしのジブリ〜編集者/柏子見

どこまでも続く青い空と白い雲、
その影を雲に映しながら、飛び去っていく飛行機。

風立ちぬ、紅の豚、ラピュタなど、空を題材にした映画は数多い。

トトロや猫バスも空を飛ぶし、千尋(千)は龍に乗って飛び、
ナウシカやキキは、自分のマシン?で自由に飛んでしまう。羨ましい。

ジブリと言えば、真っ先に浮かんだのがこの「空と雲」の世界観。

“どうやったらこんなにうまく「雲」の質感が描けるんだろう…”

“アニメーターなる人達は、毎日毎日いろんな空を観上げながらスケッチするんだろうか…”

そもそも、なんでこんなに「空と雲」に惹かれるんだろう…

昔むかし若かった頃(1982年ごろか)、ハンググライダーに挑戦したことがある。
まだパラグライダーが出てくる前の時代、もう40年も近く前の話だ。

「あの丸い雲が“サーマル”上昇気流だ。」
「陽が当たると、岩とか民家の屋根からも上昇気流が昇るんだ。」

遠くを観ると青空の下に、ポツンポツンと羊のような雲が湧き始めている。
天気がいい日には、その雲は観る間にどんどん大きくなる。

「目に見えない気流を捕まえて、高度を上げていくんだよ。」
「飛んでいても“サーマル”は、翼の先端が持ち上がる感覚でわかる!」
「その上昇気流に乗るように舵を切って、螺旋状に回りながら高く昇るんだ。」

上級者の先輩たちは先に飛び立ち、
彼方の“サーマル”の向こうをグングン昇っていく。超カッコいい!!

さて練習生のボクはと言えば、山の麓まで降りて、
スキー場の緩やかな斜面で、足を地面スレスレにすりながら駆け回るのだ。

10kg以上?はあろうかと思えるほど重い機体と、風に煽られる大きな長い翼を背負って…

なんとなく飛んだ(足が地面から離れて、すこし浮かんだだけ)気分に
「何メートルも飛んだ!」などと自慢げに思えてしまう。

機材も高かったからスクールで借りて、徐々に高度を上げていくのだが、
操縦が思ったより難しく、挑戦するたびに何度も落ちた。

購入する前に死ぬと思ってやめた。

イメージではナウシカのように、サーマルにのって空高く舞いあがる予定だったが…。
(注)この時代にナウシカは上映されていませんが…

さて、本題のジブリ作品、
テレビ録画での鑑賞がほとんどだが、全作品観ていると思う。

ただ最近では映画館だろうが自宅だろうが、映画を観るたびに途中でうたた寝し、
ストーリーもわからないまま終わってしまう事が増えた。

大好きなSTARWARSでさえ、途中棄権となる始末。

映画館に行ってもシニアパスの割引でラッキーなはずが、
値段相応の鑑賞時間なのである。

 

 

2020年11月11日

野村 英二

公開日/2020年11月11日



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